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BtoBマーケティングの成功事例15選|成功の秘訣も併せて紹介

リードジェネレーション、MA活用/ナーチャリングをはじめとしたBtoBマーケティングに関するご相談はSells upに

業種や企業規模を問わず、これまで約80社を支援してきたSells upが、貴社が描くゴール/成果に向けたBtoBマーケティングを支援いたします。まずは、貴社の目標/理想の状態やリードジェネレーション/ナーチャリングに関するお悩みをお気軽にお知らせください。

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BtoBマーケティングでは、企業間取引においてリードを獲得し、成約へとつなげるための戦略的なアプローチが不可欠です。そのため、さまざまな手法やツールが存在し、どれを選び、どう活用するかを慎重に検討する必要があります。しかし、理論だけでなく、実際に成功した事例から学ぶことも重要です。本記事では、国内外で成果を上げた15のBtoBマーケティング成功事例を紹介します。

BtoBマーケティングの成功事例15選

企業のマーケティング戦略は、インターネットの普及や新型コロナウイルスの影響を受けて、日々大きく変化しています。特にBtoBマーケティングでは、デジタルシフトが加速し、オンラインでのリード獲得や顧客との接点がますます重要視されています。BtoBで成功を収めるためには、課題を明確にし、適切な戦略を立てることが不可欠です。ここでは、BtoBマーケティングの成功事例15選を紹介します。

1. 新規事業の舞台裏。広告予算10万円で毎月100件のリードを創出し、顧客に“デザインの力”を届けるまで | 株式会社日本テレビアート


テレビ業界全体の市場変化から、事業と収益源の多角化を模索していた日本テレビアートさま。強みである“デザインの力”を活かした新規事業を立ち上げるため、新しいお客さまとの接点の創出と販路の拡大を株式会社Sells upが支援しました。

支援は大きく2つに分けて行い、フェーズ1は施策を検討する期間として約10ヶ月を割き、どんなサービスを展開していくのか言語化していくことから始めました。まずは日本テレビアートさまが得意としていること、過去に手掛けてきた実績を見直し、そこから新規サービスのフックを見つけていきました。

フェーズ2ではMeta広告(Facebook広告)でリードを獲得していきつつ、並行してサービス資料やLPの作成、長期的な成果が見込めるWebサイトの改修とコンテンツマーケティングの立ち上げを進めました。

特にMeta広告で効率よくリードが獲得できていたため、リード管理をスプレッドシートからHubSpotに移行し、リードのステータス管理だけではなくメールマーケティングにも着手しています。

施策開始直後は、Webや動画、LP、ロゴといったデザイン制作といったサービスを展開していたものの、現在ではもっと上流の工程である企業のCIやブランディングのご相談も少しずつ増えてきており、デザインによる幅広い課題解決サービスに成長しています。

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新規事業の舞台裏。広告予算10万円で毎月100件のリードを創出し、顧客に“デザインの力”を届けるまで

歴史ある日本テレビのビジュアル面を“デザインの力”で支え続けてきたクリエイティブ集団、株式会社日本テレビアート。セットや照明などの空間デザインからグラフィックデザイン、Webといった番組制作に携わるクリエイティブを手掛けてきた同社では、テレビ業界の変化を受け、より多くの企業に“デザインの力”を届けるため、新規事業の立ち上げに取り組んでいます。 新規事業立ち上げの一環として立ち上げられたビジネスプロデュース室では、新しいサービスの企画から新規顧客との接点創出と販路の拡大に悩みを抱えていました。こうした課題解決を目的とした弊社との取組みでは、サービス企画から広告の運用、MAの導入まで幅広い支援サービスをご提供させていただきました。

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2. 新規オウンドメディアで年間数万件の法人リードを創出|株式会社ネオキャリア

株式会社ネオキャリアは、就労や採用の支援、アウトソーシングを取り扱う大手人材サービス企業です。同社は元々電話営業を中心としたアウトバウンドでリードの獲得に取り組んでいましたが、さらなる事業拡大のためにはインバウンドマーケティングへの取り組みが必要でした。そこで、新たなオウンドメディアである「HR NOTE」を立ち上げました。

HR NOTEは「人事の成長から企業の成長を」をコンセプトに掲げ、人事担当者や経営者、そのほかHR関係者を想定読者としています。コンテンツはHRのトレンド情報や日々の業務のノウハウ、ナレッジ、他社の成功・失敗事例など多岐に渡ります。

同社はこのオウンドメディアからのリード数を成果指標とし、コンテンツ制作と組織全体でのマーケティング強化を図りました。その結果、目標としていた月間100件のCVを1年目で獲得し、5年後には年間数万件のリードを創出しました。担当者も1名から50名まで増員し、インバウンド中心のカルチャーへと大きな変革を実現しました。

参照URL:「0から年間数万件の法人リードを生み出す組織へ」ネオキャリアがインバウンド文化へ変化していく5年の歴史|THE MOLTS

3. インハウスSEOで月間1,000万PV達成・リード数を4倍に|株式会社マネーフォワード

株式会社マネーフォワードは、国内大手の金融系Webサービス事業者として、BtoB向けビジネスドメインの強化を課題としていました。同社はこの課題に対応するため、徹底的なSEOを実施しました。特に、YMYL(Your Money Your Life)領域でE-A-T(Expertise, Authoritativeness, Trustworthiness)を満たすことに注力し、メインキーワードの検索順位向上を目指しました。

具体的には、著者情報の明記や専門家の監修を行い、一次情報の正確性を確保することで信頼性を高めました。また、被リンクの獲得を促進し、PR部署と連携して調査リリース系のPRコンテンツ配信を行うなど、外部対策にも力を入れました。その結果、同社のBtoBサイトは月間PV数が1,000万を超え、リード獲得数を4倍に増加させることにも成功しました。

参照URL:リード獲得数を4倍にしたマネーフォワード流SEOの裏側と成果|マネーフォワード

4. MAツール導入で売上高1兆円超|株式会社村田製作所

株式会社村田製作所は、国内大手の電子部品メーカーとして、多数の製品を取り扱っています。同社は、製品ごとのプロモーションが分断され、顧客の購買プロセスごとに社内での連携が十分に取れていないという課題に直面していました。この問題を解決するため、同社はMAツール(マーケティングオートメーション)を導入し、プロセスの効率化を図りました。

しかし、取り組みを進める中で、単なる自動化だけではなく、オンラインコンテンツの充実と人による適切なアプローチを組み合わせることが重要であることが判明しました。そこで、データ分析を活用して顧客の行動を可視化し、各部門間の連携を強化することで、アプローチの最適化を進めました。

この取り組みによって、リードの獲得や育成が大幅に進展し、最終的には全世界で売上高1兆2,000億円を超える成果を達成しました。同社は現在も成長を続けています。

参照URL:ユーザー事例:株式会社村田製作所 | Adobe

5. BtoB向けECサイトの強化|キヤノンマーケティングジャパン

キヤノンマーケティングジャパンは、キヤノングループの中核企業であり、商品の販売、マーケティング、ソリューション提供を担う営業部門会社です。かつては主に担当営業が顧客先を訪問して製品を提案する訪問型営業が主流でした。しかし、インターネットの普及に伴い、顧客がWebで事前に商品を調査し、購入を検討するという購入スタイルへのシフトや、営業人数が限られていることが課題となっていました。

さらに、BtoC向けECサイトが充実している一方で、BtoB向けECサイトは十分に整備されていない状況がありました。そこで、キヤノンマーケティングジャパンはデジタルマーケティングに取り組み、BtoB向けECサイトの強化を進めました。その結果、製品によってはサイトのPVが5〜6倍に増加し、売上の25%がWeb経由での取引となるなど、大きな成果を達成しました。

現在では、MAツールを活用したコミュニケーションシナリオ設計にも注力しており、従来の手法では取りこぼしていたターゲット層へのアプローチに成功し、事業のさらなる拡大を実現しています。

参照URL:BtoBデジタルマーケティング成功事例「PDCAを回して大きな成果を達成」|THREE-VIEW

6. Webサイトのリニューアルで案件数・金額が160%増|コニカミノルタジャパン株式会社

コニカミノルタジャパン株式会社は、業務用MFP(コピー機)などを中心に展開する光学メーカーです。同社では、マーケティングチームが存在するものの、Webサイトの運用は多忙な営業チームが兼務しており、短期的な対応が優先され、長期的な視点でのWebサイトの整備が後回しにされていました。

Webサイトの閲覧状況を分析したところ、訪問者数は多いものの、多くが初回訪問ページで離脱し、直帰率は70%を超えていることが判明しました。この結果、自社に興味を持って訪問したユーザーが、問題を解決できずに離脱しているという課題が浮き彫りになりました。

そこで、顧客目線、アナリスト目線、訪問者目線の3つの視点から多角的に分析を行い、改善ポイントを特定しました。この分析に基づき、Webサイトを全面的にリニューアルした結果、サービスの認知度が向上し、案件数および案件金額が160%増加するという成果を達成しました。

参照URL:案件数158%UP!事業部サイトリニューアルの裏側|コニカミノルタジャパン マーケチーム

7. SEO注力でリード獲得数150%UP|アドビ株式会社

アドビ株式会社は、PDFで有名なデジタルカンパニーで、主にデザインソフトや文書管理ソフト、業務改善ツールなどを提供しています。元々は展示会での商談が多かった同社ですが、コロナ禍により他の受注経路を模索する必要に迫られました。

この課題に対応するため、他社のコンサルタントを活用し、MAツールの導入とともにSEO対策に注力しました。まず、サイト分析と競合分析を基に課題を明確化し、以下の施策を実施しました。具体的には、既存の埋め込みキーワードを検索ボリュームの大きいキーワードに変更しました。また、事例ページの構成も見直し、これまでは「業種」や「課題」ごとに絞り込めるような構成であったものを、キーワードで検索可能なようにし、コンテンツごとにページを分割する施策を行いました。

これらの対策により、リード獲得数が150%、商談件数が130%増加し、オンラインでのリード獲得に大きな成功を収めました。

参照URL:アドビ株式会社、外資ITならではの「制約」のなかで結果を出すSEO施策とは? | ナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室

8. コミュニケーションの質が向上|伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社は、伊藤忠グループに属する国内大手SIerで、通信やインフラ基盤を主に扱っています。同社は、コロナ禍における非対面コミュニケーションの増加に伴い、オンライン商談が効率的である一方で、顧客企業の状況や課題を正確に把握する「顧客解像度」の低下を懸念していました。

そこで、同社はBtoBマーケティングの強化に取り組みました。まず、顧客が求める情報を深く理解し、その理解に基づいたコミュニケーションを展開すること、そして商談創出に繋がるコンテンツを設計することを目標としました。顧客企業へのインタビューを通じて、顧客が求めているのは「質の高い情報提供」であることが明確になり、これに応じた多様な切り口のコンテンツを用意しました。

さらに、社内でBtoBに関する知識向上を目指し、勉強会を実施するなどの取り組みを行った結果、顧客ニーズの把握が進み、既存顧客の解像度が向上しました。この取り組みにより、チームの意識や抱えている課題の理解も深まり、ステージが上がるという成果を得ることができました。

参照URL:伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 | 事例・実績 | 才流

9. SEO対策によってサイトの流入数が増加|川崎重工株式会社

川崎重工株式会社は、油圧機器などをグローバルに展開する重工業メーカーです。同社は、海外市場を見据えたグローバルサイトの検索順位向上を課題としていました。特に、中国の建設ラッシュが落ち着いた後、新たな市場をターゲットとする必要がありました。

この課題に対し、同社はまず、海外需要の高い油圧機器製品に関連するキーワード選定から着手しました。油圧機器事業関係者との会議を重ね、数千のキーワードから検索ボリュームや競合状況を考慮して重要キーワードを絞り込みました。また、キーワード単位ではなくグループ単位で独自のスコア指標に基づき、各国での検索順位を測定しました。

さらに、競合対策としてコンテンツの追加や、SEO視点によるワイヤーフレームの改善などを行い、グローバルサイトでの上位表示を目指しました。その結果、サイトへの流入数が大幅に増加し、SEO対策が成功を収めました。現在では、サイトのリニューアルにも着手し、高品質なコンテンツ作成を推進するなど、さらなる成果を目指しています。

参照URL:川崎重工業株式会社 BtoB向けグローバルサイトのSEO戦略設計を実施 | ナイルのコンテンツ相談室

10. 法人向けサイトのUX改善で問合せ件数1.3倍|ライオン株式会社

ライオン株式会社は、大手生活用品メーカーであり、特に衛生用品に強みを持っています。しかし、同社のBtoB向けサイトでは、サイト内検索やユーザー体験の全体的な改善が進んでいないという課題がありました。

この課題に対し、ライオン株式会社は、まず問い合わせ数の改善を軸に据え、その中心となる商品探索導線に焦点を当て、ユーザー目線でのUX設計に変更しました。具体的には、ユーザーの検討プロセスに合わせて、目的別の商品検索を可能にするサイトに変更し、不要な情報を削除して必要な情報をシンプルに整理。さらに、問い合わせフォームへの誘導を強化するためのデザイン変更を行いました。また、従来のカタログ型サイトから提案型サイトへと変更し、顧客の関心を引きやすくしました。

これらの改善策の結果、サイトリニューアル後わずか1か月でフォーム到達率が1.5倍、問い合わせ件数が1.3倍に達するという成果を得ました。ユーザーのニーズに応じたUX設計の改善が、問い合わせ数の増加につながった好例です。

参照URL:ライオン株式会社 成功事例〜ユーザー視点のUX設計で問合せ数が1.3倍に!BtoB向けの「カタログサイト」から「ユーザーに寄り添った提案型サイト」へ!|WEBコンサルティング|株式会社ペンシル

11. カスタマージャーニーマップでWebサイトリニューアル成功|富士電機株式会社

富士電機株式会社は、国内大手の電機メーカーであり、自治体向け情報システムなどを取り扱っています。同社は、働き方改革が加速する中で、製品の情報発信基盤としてのWebサイトをリニューアルし、宣伝効果を高めることが課題でした。

この課題に対して、まずは競合の状況や富士電機の強みを明確にするため、カスタマージャーニーマップ作成の前提情報を整理しました。次に、営業サイドとシステムエンジニアサイドが共同で1日完結型のワークショップを開催し、カスタマージャーニーマップを作成しました。このワークショップでは、営業担当者が顧客から直接聞いた生の声やビジネスに対する思いを共有し、Webサイトリニューアルのための羅針盤を完成させました。

その結果、各製品に対するニーズを正しく理解しながら、Webサイトのリニューアルを進めることが可能となり、顧客により適切な情報を提供できるサイトへと進化させることに成功しました。

参照URL:BtoBカスタマージャーニーマップ事例 | サイトリニューアルの根本となる戦略を策定することができました | 株式会社メディックス

12.オウンドメディアで月間100万PV達成、報道数は80倍に|株式会社ストライク

株式会社ストライクは、起業やM&Aの仲介、コンサルティングを行う企業です。従来、M&Aに関する情報収集は書籍などのオフラインが主流でしたが、世の中の変化に伴うM&A関連情報のニーズに対応するため、同社は「M&A Online」というオウンドメディアを立ち上げました。

このメディアでは、「M&Aデータベース」、「大量保有データベース」、「TOBプレミアム」のすべてを無料で公開しました。また、広報部を新たに設立し、メディアへの露出を増やすことで、主力事業であるM&A仲介の意義を社会に広め、理解を深めてもらうことを目指しました。

その結果、月間100万PVを達成し、自社の報道数がメディア立ち上げ前の80倍に増加しました。これにより、オウンドメディアが企業のブランド認知度向上と社会的意義の理解に大きく貢献した成功事例となりました。

参照URL:当社の年間報道件数が3年前の約80倍に増加、7月は100倍に M&Aの認知度や理解に寄与|株式会社ストライク|PR TIMES

13. 広告効果測定ツール導入でCPAを50%改善・CV数最大化|GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社

GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社は、GMOグループの一員として、セキュリティサービスなどを中心にさまざまなサービスを展開しています。同社では、BtoBマーケティングにおいて、CV(コンバージョン)数を増やすためには、初回接触から中間接触にかけていかに顧客と接点を持ち、検討の土壌に上がるかが重要だと認識していました。そのため、広告効果の見える化が課題となっていました。

この課題に対処するため、広告効果測定ツールを導入し、広告接触回数などを多角的に分析しました。特に、クラウドサーバーなど、購入検討期間が長期にわたりやすい製品を扱っていたため、長期間のトラッキングが可能なツールを選定しました。

その結果、導入前は最終接触のCPA(コストパーアクション)だけを重視した対策を行っていましたが、導入後は正確なデータ分析に基づいて、CVユーザーの傾向を把握し、CVを最大化しました。その結果、CPAを50%改善することに成功し、効率的な広告運用を実現しました。

参照URL:広告のアトリビューション運用でWeb全体CPAを50%改善、成約数を最大化。 | アドエビス

14. AIを活用したSNS広告配信でCVが2.3倍に増加|株式会社USEN

株式会社USENは、店舗用BGM、POSシステム、IoTなどを取り扱う企業で、特にBtoBマーケティングにおいて企業の知名度に頼った広告では新規顧客の継続的な獲得が難しいという課題を抱えていました。同社は、広告効果の伸び悩みを感じており、特に飲食店向けのデジタル化製品群に対するアプローチを強化する必要がありました。

この課題に対し、USENはAIツールを活用して、顧客ごとの顕在化していないニーズや訴求軸を予測し、SNSアカウントの状態改善を図ることにしました。SNS施策として、飲食店経営者向けに広告を配信する際には、広告に細かいタグを設置し、予測AIを活用しながらクリエイティブの最適化を進めました。

結果として、CV(コンバージョン)数は2.3倍に増加し、製品ごとのリード数も150~200%に増加するという成果を達成しました。この取り組みによって、新規顧客の獲得が効果的に行われ、広告効果の大幅な向上が実現しました。

参照URL:コンバージョンが2.3倍!USEN×サイバーエースに学ぶ、BtoB広告運用における勝ち筋 |MarkeZine

15. アンノウンマーケティングでオンライン相談100社、リード数2.5倍を達成|株式会社ジェイアール東日本企画

株式会社ジェイアール東日本企画は、JR東日本に属する広告会社です。同社は、新型コロナウイルスの影響で対面営業が減少し、新規リードを獲得する必要に迫られました。これを解決するために新部署を設立し、顧客接点を拡大する目的で無料の広告相談サービスサイトを立ち上げました。

このサービスでは、来訪者が匿名で相談できることを予想し、匿名でも活発にコミュニケーションができるマーケティングオートメーション(MA)ツールを活用したアンノウンマーケティングを実施しました。この取り組みにより、顧客が特定の製品を持たない広告会社としての立場を活かし、顧客ごとの課題に柔軟に対応することが可能になりました。

結果として、1年間で100社以上のオンライン相談を実現し、リード獲得数は2.5倍に増加しました。匿名での相談を可能にすることで、潜在的なニーズを持つ顧客からの相談が増え、新たなリードの創出に成功しました。

参照URL:0からのスタートで100社以上のオンライン相談を実施!コロナ禍で自社インバウンドマーケティングを始めたjekiの「SATORI」活用術|マーケティングオートメーションツール SATORI

そもそもBtoBマーケティングとは?

BtoBマーケティングとは、企業が他の企業を対象に行うマーケティング活動を指します。取引相手が企業であるため、その特徴や戦略は一般消費者を対象とするBtoCマーケティングとは大きく異なります。以下では、BtoBマーケティングの特徴やBtoCマーケティングとの違いについて詳しく解説します。

BtoBマーケティングの特徴

BtoBとは、「Business to Business」の略で、企業間取引を指します。BtoBマーケティングは、企業が顧客となり得る他の企業に対して行うマーケティング活動です。

BtoBで扱う商材は、企業で使用するシステムや製造部品、原材料など、一般市場には流通しない商材が多いため、いくつかの特徴があります。具体的には、「単価が高い」、「担当者と決裁者が異なる」、「購入決定までの検討期間が長い」、「感情に左右されにくい」などが挙げられます。そのため、他社との比較検討が行われやすいことを念頭に置いた戦略が必要です。

BtoBマーケティングでは、一度信頼を築ければ、長期的な取引へと発展する可能性が高まります。信頼関係を構築するためには、ターゲット企業の課題やニーズを正確に把握し、適切なタイミングで適切な情報を提供することが重要です。

BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの違い

BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの違いは、対象顧客の違いに加え、購買単価や購買目的など、さまざまな点で異なります。以下に主な違いをまとめます。

対象:

BtoBは企業、BtoCは一般消費者が対象です。企業間取引では、企業の規模や業種、業界の特性に応じたマーケティング戦略が求められます。一方、BtoCでは、幅広い消費者層をターゲットとし、消費者の嗜好やトレンドを考慮したマーケティングが行われます。

対象顧客数:

BtoBでは取引先企業が限られるため、対象顧客数はBtoCより少ないことが多いです。BtoCでは、多数の消費者に対して認知度を上げるための、広範なマーケティング戦略が必要です。

購買単価:

BtoBの取引では、商材の単価が高く、取引額も大きくなるのが一般的です。そのため、一件の取引が企業の売上に大きな影響を与えることがあります。BtoCでは、単価が低く、多数の消費者に対して少額の取引を繰り返すのが一般的です。

購買目的:

BtoBでは、業務効率化や生産性向上、競争力強化などが主な購買目的です。BtoCでは、個人の生活を豊かにするための消費が主な目的です。BtoBでは具体的な課題解決やビジネス上のメリットが強調されますが、BtoCでは感情や欲求に訴えるマーケティングが重視されます。

決裁者数:

BtoBの取引では、複数の担当者や決裁者が関与し、購買プロセスが複雑です。そのため、各決裁者へのアプローチや説得が重要です。BtoCでは、多くの場合、個人の意思で購入が決定されます。

検討期間:

BtoBの購買プロセスは長期にわたることが多く、情報収集や比較検討、内部承認などの段階を経て決定されます。そのため、長期的なフォローや継続的なコミュニケーションが必要です。BtoCでは、比較的短期間で購買が決定されます。

BtoBマーケティングで使用される代表的な手法

BtoBマーケティングでは、企業間取引を成功させるための戦略的なアプローチが重要です。ターゲットとなる企業や業界に効果的に情報を届け、関係を築くためには、さまざまな手法を組みあわせて活用することが求められます。ここでは、BtoBマーケティングで使用される代表的な手法を紹介します。

Web広告

Web広告は、ターゲット企業にリーチしやすい手法として広く利用されています。具体的には、リスティング広告、SNS広告、ディスプレイ広告などがあります。これらの広告は、見込み客に対して的確にアプローチできるため、高い効果が期待できます。

例えば、リスティング広告はGoogleやYahoo! JAPANやBingの検索結果ページに表示され、ユーザーが検索するキーワードに基づいてターゲットとなる見込み客に直接アプローチできます。SNS広告では、FacebookやInstagramやX(旧Twitter)などのソーシャルメディアプラットフォームを利用して、ターゲットユーザーにリーチします。ディスプレイ広告は、Webサイト上にバナーやテキスト広告を表示する形式で、視覚的に訴求することが可能です。

マーケティング支援ツールの導入

マーケティング支援ツール、特にMAツール(Marketing Automation)は、マーケティング活動の効率化を図るために重要です。MAツールを導入することで、リードの管理やナーチャリング、営業効率の向上が期待できます。完全に自動化するわけではありませんが、業務の効率化と精度向上に大いに役立ちます。

MAツールは、リードのスコアリング、メールマーケティング、ランディングページの作成、キャンペーンの自動化など、さまざまな機能を提供します。これにより、マーケティングチームは一貫性のある顧客対応を実現し、リード育成のプロセスを効率化できます。さらに、行動データを収集・分析することで、リードの興味関心や購買意欲を把握し、適切なタイミングでのアプローチが可能になります。

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングは、顧客にとって価値のある情報を提供することで、関心を引き付けるマーケティング手法です。自社サイトでコラムや記事を定期的に発信し、検索エンジンやSNSからの集客を図ります。ホワイトペーパーの提供やセミナーの開催もコンテンツマーケティングの一環として位置づけられます。

コンテンツマーケティングの目的は、見込み客との信頼性を築き、リードを獲得することです。例えば、業界のトレンドやベストプラクティスを紹介するブログ記事、製品やサービスの導入事例を詳細に説明するケーススタディ、特定の課題解決に役立つガイドやチュートリアルなど、多様なコンテンツを提供することで、見込み客の関心を引きつけます。継続的に情報発信を行うことで、見込み客との関係を深め、最終的な購買に結びつけます。

SEO(検索エンジン最適化) 

SEOは、BtoBマーケティングの施策でも代表的な手法の一つです。検索結果で上位表示されるように対策を行い、見込み客との接点を増やします。リード獲得を狙えるキーワードの選定や、正確な情報を提供することが求められます。

具体的には、ターゲットとなるキーワードを選定し、その検索意図に基づいたコンテンツを作成します。コンテンツの品質を高めるためには、専門知識や実績を盛り込み、ユーザーにとって有益な情報を提供することが重要です。また、タイトルタグやメタタグなどの適切な設定、見出しへのタグ付けなど、技術的な基本設定も欠かせません。さらに、外部リンクの獲得やSNSでのシェアなど、オフページSEOの施策も併用することで、総合的なSEOを実施します。

ホワイトペーパー作成

ホワイトペーパーは、見込み客が抱える問題を解決するための情報を提供する資料です。具体的には、課題解決に役立つノウハウや製品・サービスの紹介、導入事例などが含まれます。これを無料でダウンロードしてもらうことで、リード獲得につなげるとともに、ナーチャリング(リード育成)にも役立てます。

ホワイトペーパーは、詳細な情報やデータを提供することで、見込み客に対して専門性や信頼性をアピールします。例えば、業界の最新トレンドや技術解説、成功事例などを盛り込むことで、見込み客の関心を引きつけ、ダウンロードを促進します。さらに、ダウンロード後にはフォローアップメールやインサイドセールスからの架電を通じて、見込み客との関係を深め、購買意欲を高めることができます。

展示会・セミナー開催

展示会やセミナーの開催は、顧客との直接的なコミュニケーションを図る場を提供します。双方向のやり取りを通じて、顕在顧客や潜在顧客へ効果的にアプローチできます。直接話すことで、信頼関係を構築しやすくなり、商談や案件化につなげられます。

展示会では、自社製品を実際に見てもらい、デモンストレーションを行うことで、顧客の理解を深めます。セミナーでは、専門的な知識や最新トレンドを共有し、参加者に価値ある情報を提供します。

オンラインセミナーでは、地理的な制約を超えて多くの参加者と接触できるため、効率的にリードを獲得できます。セミナー後は、フォローアップやアンケート調査を通じて参加者のニーズや関心を把握し、今後のマーケティング施策に反映させることが重要です。

BtoBマーケティングの成功には、これらの複数の手法を組み合わせて実施することが重要です。その他の手法や詳細な施策については、以下の関連記事もご参照ください。

関連記事:


BtoBマーケティング施策33選|プロセス別に施策の詳細を解説

効果的なBtoBマーケティングを実施するために、代表的な施策ごとの特長を解説しています。リード創出からリード育成、リード選定、商談化、そしてLTV改善に至るまでの詳細な施策を紹介します。

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BtoBマーケティングを成功させる5つの秘訣


BtoBマーケティングは、企業間の取引を対象とするため、顧客のニーズや課題を把握し、最適なアプローチを取ることが求められます。成功するためには、いくつかの重要なポイントを押さえることが大切です。以下に、BtoBマーケティングを成功させるための5つの秘訣を紹介します。

1. 顧客(ペルソナ) とニーズの明確化

BtoBマーケティングでは、ターゲット企業を深く理解することが不可欠です。受注や失注の分析、見込み客や既存客へのインタビューなどを通じて、ペルソナを詳細に設定しましょう。複数のペルソナを設定し、それぞれの課題やニーズを細かく把握することで、より効果的なマーケティング戦略を立てることができます。

2. 目的に合ったツールの導入

リソースを効率的に活用するためには、目的に合ったツールの導入が必要です。例えば、マーケティングオートメーション(MA)ツールは、リードの獲得や育成、行動分析を容易にします。適切なツールを導入することで、業務の効率化とマーケティング成果の向上を実現しましょう。

3. 他部門との連携強化

マーケティング部門と営業部門との連携は、リードから受注への移行を迅速に行うために重要です。企業規模によっては、インサイドセールス部門を設立するなど、営業体制を見直すことも効果的です。インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスからのフィードバックを定期的に収集し、顧客のニーズをより深く理解することで、効果的なマーケティング施策を展開できます。商談数の最大化や営業活動の効率化を図るために、フィールドセールスとインサイドセールスのチームを完全に分けるのも一つの手段です。

新たにマーケティングや営業を開始する企業にとっては、顧客のタイプや問い合わせ内容がまだ把握できていないことが課題です。そのため、アポイントメントの取得から商談までのプロセスを実践し、情報を収集する環境を整えることが必要です。マーケティングや営業などの機能ごとに組織が分かれている場合でも、他部門からの情報を適切に収集することで、顧客理解を深め、施策に反映させることが可能です。

4. 継続的な施策の実行

BtoBマーケティングは、短期間で成果が出にくいため、中長期的な視点で活動することが求められます。Google、Facebookなど、さまざまな媒体を試し、最適な予算配分を見つけることが重要です。継続的に施策を実行することで、最大のコンバージョン(CV)を達成するための戦略を見つけられます。

リスティング広告のみを利用していた状態からFacebook広告に出稿してみたらリード獲得数が1,000倍以上になった事例もあります。サービスの知名度にこだわらず、自社ビジネスに適した媒体を探し続けて予算配分を改善していきましょう。

5. 目的にマッチするマーケティング支援会社を選定

自社だけでBtoBマーケティングを実施するのが難しい場合は、マーケティング支援会社に依頼することを検討しましょう。マーケティング支援会社は専門知識と経験を持ち、リソースを効率的に活用するための戦略を提供してくれます。多くの成功事例が、マーケティング支援会社との協業によって生まれています。

支援会社によって得意な分野や支援領域が異なるため、自社の目的に合った会社を選定することが重要です。選定ポイントを詳しく知りたい場合は、下記の関連記事もご参照ください。

関連記事:


マーケティング支援会社一覧 おすすめの17社と選び方を紹介

マーケティング支援会社は、企業のマーケティング活動をサポートする専門の会社です。自社製品の認知拡大や見込み客の獲得など、企業が抱えるマーケティング上の課題を解決します。支援対象は、一般消費者をターゲットとするBtoC企業と、企業をターゲットとするBtoB企業に大別されます。事業によって適したサービスは異なるため、自社に合う支援会社を選ぶことが重要です。

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BtoBマーケティングで成功するためには、BtoBの代表的な手法と特徴を把握したうえで、顧客企業のニーズや課題を理解し、それぞれぞれの手法を組み合わせながら戦略を立案・実行する必要があります。

まとめ

BtoBマーケティングは常に進化しており、成功を収めるためには継続的な改善と新しい取り組みが欠かせません。成功の秘訣としては、顧客のニーズを正確に把握すること、適切なツールの導入、他部門間との連携強化、継続的に取り組むこと、目的に合ったマーケティング支援会社の選定が挙げられます。リード獲得や顧客との信頼関係構築などの成功事例を自社の戦略に取り入れ、売上の向上を目指しましょう。

リードジェネレーション、MA活用/ナーチャリングをはじめとしたBtoBマーケティングに関するご相談はSells upに

業種や企業規模を問わず、これまで約80社を支援してきたSells upが、貴社が描くゴール/成果に向けたBtoBマーケティングを支援いたします。まずは、貴社の目標/理想の状態やリードジェネレーション/ナーチャリングに関するお悩みをお気軽にお知らせください。

株式会社Sells up
武田 大
株式会社AOKIにて接客業を、株式会社リクルートライフスタイル(現:株式会社リクルート)にて法人営業を経験した後、株式会社ライトアップでBtoBマーケティングを担当。その後、デジタルマーケティングエージェンシーにてBtoBマーケティングの戦略設計/施策実行支援、インサイドセールスをはじめとしたセールスやカスタマーサクセスとの連携を通じたマーケティング施策への転換といった支援を行い、2023年に株式会社Sells upを設立。BtoBマーケティングの戦略設計/KPI設計はもちろん、リードジェネレーション施策やナーチャリング、MA/SFA活用を支援し、業界/企業規模を問わずこれまでに約80社以上の支援実績を持つ。Salesforce Certified Marketing Cloud Account Engagement Specialist/Tableau Desktop SpecialistのSalesforce認定資格を保有。